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 株主説明会 質疑応答要旨
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■質問(1)
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競合状況については、昨年上場時の目論見書にも書いてあり参入障壁が比較的低いという説明があるが、現在の市場における売上シェアはどの程度か?またJストリームの競合相手は誰か?
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■回答(1)
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まずシェアについては、当社は東証マザーズの上場企業であることから売上を公開しておりますが、ストリーミング市場では売上等を公表されていない企業が多いのです。また競合という部分とある程度絡みますが、当社の業務と全面的に100%競合する会社というのは、実はあまりありません。特に大きな企業ではありません。ただ、ネットワーク部分について言うならば、インターネットサービスプロバイダーは基本的には同じようなビジネスをされています。みなさんのご存知のところで言えば、IIJ(アイアイジェイ)、NTTコミュニケーションズ、というところがネットワーク部分において競合ということになります。各社ともストリーミング部分の売上を公表されていませんので、売上のどのぐらいがストリーミングとなっているか判りません。従って、当社の市場シェアは、正確には何とも言えません。基本的にはコンテンツの量等を元に想像するしかありません。当社の公表している数字を元に計算されていると思いますが、他社の方が「大半以上はJストリーム」と言っていただいているようです。それで当社としては、60%〜70%、それぐらいのシェアはあるのではないかと想定しています。
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■質問(2)
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業務提携について、広告関係でDAC他数社との提携があったように思いますが、 その提携関係の成果についてお聞きしたい。
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■回答(2)
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DAC(株式会社デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム)との業務提携については、まだDACからの売上はありませんが、DACは、動画広告を今年の夏から秋ぐらいにかけて積極的に売り始めるという状況になると思います。まだ動画広告が一般的になっているとは言いがたく、積極的に売っていただける状況に至っていません。たぶん、これは今期の後半に広がってくるのではないかと思っています。現在、営業面で一番動いていると思われるのは、あとでデモをお見せ致しますけれど、たぶん株式会社パサタの「PaSaTaサービス」ではないかと思います。パサタは動画のコンテンツの中にCFを挟み込むというスタイルの技術を持っている会社で、ソニーの100%子会社です。こちらとも当社は提携しております。このようなコンテンツは徐々に多くなって行くと考えております。ただし、こうしたコンテンツにともなう当社の売上はまだそれほど大きくはなっておらず、少なくとも今年度の上半期については、あまり業績への影響は大きくないと考えています。下半期は、期待しておりますが。
それでは、いまお話した「パサタ」の例をご覧にいれます。これは内容もすごくおもしろいのでお見せするとかなり見入ってしまうと思います。お見せするのは、「パンチライン」というアニメーションでニュースを流すコンテンツです。そのコンテンツの頭と途中にCFを挿入してあります。CFを挿入するという技術がパサタの技術であり、この配信を行っているのがJストリームです。「パンチライン」はコンテンツそのものを提供している会社ですので、この3社の共同で成り立っている広告配信のモデルです。最初にソニーのCFが流れます。そしてここからが「パンチライン」です。さらにここにまたCFが入る。デモはこれぐらいにしますが、こういうコンテンツに対して、頭や間にCFを挿入していくことによって、今までのバナー広告と全く違う新たな広告枠が生まれてきます。新たなメディアが生まれるという形で広告ビジネスは進んで行くのではないか考えています。
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■質問(3)
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現在、御社株式の48%をトランスコスモスUSAがお持ちですが、株主の移動を伴うような提携や協業などの今後の予定などについてお聞きしたい。
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■回答(3)
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基本的には、今のところ株主の移動を伴う提携を考えていません。また現在具体的に進んでいる話もないと思っていただいてけっこうです。ただし、新しい商品を開発する、もしくは新しいビジネスを行う上で自社開発するよりも、どちらかの企業と、例えば株式交換やM&Aなどでやることの方が有効であるケースについては、提携を考えたいと思っております。そうした提携については、基本的には我々の検討対象に入っておりますが、現状具体化している計画は特にございません。方法としては提携を別に否定するものではないと思っておりますので、仮にそういう提携の話が出てくれば、積極的に進めたいと考えています。
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■質問(4)
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先日の公募増資以降、株価が低迷しているように思いますが、今後の見通しや新しい戦略などをお聞きしたい。
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■回答(4)
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株価自体は我々が操作できるものではないので、まず公募増資についてお話させていただきます。我々のターゲットとしている市場は、ブロードバンド/ストリーミングの市場ですが、たぶんここ1〜2年の内に急激な展開をするだろうという予測が、公募増資に踏み切った最大のポイントです。急激な変化がどこかで来ることは自明の理と思っています。当社は、昨年東証マザーズに上場しましたが、その際に調達させていただいた資金が約3億8千万円であり、今回の公募増資までに持っていた投資可能な資金は、約6億円でありました。この資金だけでは、例えば市場が10倍に拡がった時に十分な競合戦略や、新商品の開発ができないと判断いたしました。そのため、公募増資を行ったわけですね。今回約18億円、さらに資金を調達させていただきましたので、これだけ用意させていただけば、この10倍に拡がった時の市場に対して適切な戦略が打てると考えております。ご存知の通り、ブロードバンドの市場というのは、確実に拡がる市場でございます。現在の株価は、そうした部分も加味していただいていると考えております。昨年度黒字化したことも含め、我々が的確な戦略を行っていけば、確実に事業収益も上がり、それに伴った株価になっていくのではないかと考えております。ある意味、「ご安心ください」とは言いたいのですが、「株価がいくらになります」とまでは当然言えませんので、我々のこれまでの戦略、さらにこれからの戦略をぜひご覧いただきたいと考えます。具体的には、今年度の投資で約5億5千万、さらに今回調達させていただいた資金の残りの部分、約14億を来期投資と考えております。基本的には、黒字を出しながら先行投資をしていくというスタンスに変わりはなく、事業を進めていきたいと思っています。
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